SIBO・腸カンジダ・副腎疲労の治療に強みをもつ、東京原宿クリニック篠原岳院長の挑戦とは

「検査では異常なしと言われても、症状はあなたのリアルなメッセージです。」そう語るのは、東京原宿クリニックの篠原岳院長。従来の西洋医学では「問題ない」と片付けられてしまう慢性的な不調に対し、分子栄養学という独自のアプローチで根本原因を追求しています。東京原宿クリニックはSIBO(シーボ:小腸内細菌増殖症)腸カンジダ副腎疲労ヒスタミン不耐症など、一般的な医療機関では見過ごされがちな症状の治療に強みがあります。そんなクリニックの篠原院長に、事業の強みや開業に至った経緯、そして今後の展望についてお話を伺いました。

PROFILE

篠原岳 東京原宿クリニック 院長


内科専門医・呼吸器内科専門医としての豊富な臨床経験を持つ。大学病院勤務中、過労により体調を崩し休職。西洋医学的治療で改善が見られなかったが、分子栄養学との出会いをきっかけに回復。その経験から「薬に頼らない根本治療」の必要性を痛感し、2021年9月に東京原宿クリニックを開院。SIBO、腸カンジダ、副腎疲労など、一般的な医療機関では見過ごされがちな症状の治療に定評がある。日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、臨床分子栄養医学研究会指導認定医。『VOGUE JAPAN』『Tarzan』などのメディアで監修・執筆し、2025年7月には『副腎疲労が招くヒスタミン不耐症: 知られざる慢性不調の正体』を出版。

» 東京原宿クリニック SIBO治療などに対応した栄養療法について

SIBO、腸カンジダ、副腎疲労の治療に強みをもつという、東京原宿クリニックの診療内容を教えてください

東京原宿クリニックでは、大きく三つの柱で診療しています。

まず一つ目は保険診療です。一般内科として生活習慣病を中心にフォローし、呼吸器内科専門医として喘息や睡眠時無呼吸症候群の治療、アレルギー科専門医として鼻アレルギー診療も行っています。

二つ目は栄養療法・点滴療法です。これが当院の中核を成す診療です。

体の中では、食べ物をエネルギーに変える仕組みが働いています。しかし、何らかの理由でこの仕組みがうまく機能しなくなると、慢性的な疲労や不調が現れます。当院では、どこでエネルギー作りがうまくいっていないのかを特定し、必要な栄養素を補うことで、体が本来持っている力を取り戻すお手伝いをしています。

対象となる症状は、副腎疲労、腸内環境の乱れ(SIBO、お腹の張り、腸カンジダなど)、脳の働きに関するトラブル(頭にモヤがかかったような感覚、気分の落ち込み)などです。点滴療法では、ビタミンやミネラルを胃腸を通さず直接体に届けることで、栄養の力を実感していただけます。

三つ目は心理面からのアプローチです。体の不調には、無意識のストレスや心理的な要因が関わっている可能性もあります。必要に応じて、体と心の両面から不調の原因を探ります。

どのような方が来院されますか?

主に来院されるのは、慢性的な不調を抱えているものの、採血が一般的な病院の検査で「異常なし」「問題ない」と言われ、途方に暮れている方々です。だるさ、元気が出ない、めまい、疲労といった症状が多く、特に「副腎疲労」と思われる症状で悩む方が多数来院されています。

他院と比べた東京原宿クリニックの強みは何でしょうか?

当院の強みは大きく分けて三つあります。

一つ目は、一般的な医療と栄養からのアプローチを組み合わせた治療です。

私は内科専門医、呼吸器内科専門医、アレルギー専門医といった一般的な医療の資格に加え、栄養療法の専門資格も持っています。通常の病院では、症状に対して薬を処方するのが基本です。一方、栄養療法では、なぜその症状が起きているのか、体の中で何が不足しているのかを細かく調べます。この二つのアプローチを組み合わせることで、より幅広い視点から患者様の不調を捉えることができるんです。

たとえば、だるさや疲れを訴える患者様がいたとします。一般的な検査では異常が見つからなくても、詳しく調べると特定のビタミンやミネラルが不足していることがあるんです。そこを補うことで、体が本来の力を取り戻していく。そんな治療を目指しています。

二つ目の特徴は、対症療法ではなく根本治療を目指している点です。

私は栄養療法には二つあると考えています。一つは、足りない栄養素を補うアプローチです。多くの医療機関がこの方法を採用しており、たとえばビタミンB不足ならサプリメントを処方します。

もう一つは、なぜ必要な栄養素が足りなくなったのかを見つけて、根本から解決するアプローチです。私が実践しているのはこちらで、特殊な検査を用いて根本原因を特定し、持続的な改善を目指します。薬で症状を一時的に和らげるのではなく、「なぜ病気になるのか、体の中で何が起きているのか」を丁寧に調べていきます。最終的にはサプリに頼らない、自立した体を目指すのが目標です。

三つ目は、丁寧な問診と患者様への寄り添いを大切にしていることです。


他院から転院してきた患者様からよくいただくのが「よく話を聞いてくれる」「対応が丁寧」という言葉です。他の医療機関では検査結果を見てすぐに薬やサプリメントを処方され「これを試してみてください」と言われることが多いようです。でも私は、なぜその症状が出ているのか、普段どんな生活をされているのか、どんなことに困っているのかを、時間をかけて丁寧に聞くことを心がけています。

この姿勢の背景には、私自身の患者としての経験があります。詳しくは後ほどお話ししますが、私も医師でありながら原因不明の不調に苦しんだ時期がありました。その経験から「自分が体調を崩した時にどう考えていたか、何が辛かったか。その経験を患者様にも伝えられますし、自然と気持ちがわかるんですよね。

実際、私が休職していたことはホームページでもオープンにしており「先生も苦労されたんですね」と患者様から声をかけられることもあります。

思い出に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

40代男性のカメラマンの方が、お腹の張りと不快感、体重減少、疲労を訴えて来院されました。複数の消化器内科で胃カメラや大腸内視鏡検査を受けるも「問題ない」と言われ続けていたそうです。

お腹が張るため食事ができず、どんどん痩せていく状態でした。そこで、GIMAPという腸内環境を詳しく調べる特殊な検査を実施したところ、ピロリ菌が検出されました。

ピロリ菌とは

ピロリ菌は、胃の中に住み着く細菌です。感染すると胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんのリスクを高めることが知られています。

胃カメラで見つからなくても、この検査だと出てくることがあるんです。この方は、ピロリ菌の除菌治療を行ったところ、わずか3週間で症状が改善しました。患者様は大変喜ばれ、お母様を点滴療法に、お姉様2人も栄養療法に紹介してくださいました。

何軒も回って良くならなかった方が、検査一つで改善する。この威力を感じましたし、やっていて良かったと思いましたね。

SIBO、腸カンジダ、副腎疲労の治療に力を入れる篠原岳院長が開業に至った経緯を教えてください

当初は内科医として、症状に対して薬を処方し、病気を治療するといった標準的な西洋医学を実践していました。

しかし、慢性疾患の診療を続ける中で、使える手段が主に薬に限られ、その薬の多くが症状を和らげるだけだと気づいたんです。薬を止めると再発する。これは直していないんじゃないか、ただリピーターを作っているだけなんじゃないか、と疑問に感じました。

特に呼吸器内科医として、肺がんや間質性肺炎といった難治性の病気を多く診ていました。治療には抗がん剤やステロイドを使いますが、髪が抜けたり、食欲が落ちたり、骨がもろくなったり、糖尿病になったりと、副作用も多かったんです。せっかく元気にするために医者になったのに、余計負担をかけて患者様を辛くしている医療が、辛くなってしまいました。

そんな中、不規則な勤務医生活を続けた結果、私自身が疲労で倒れ、休職することになったんです。処方された抗うつ薬で体調はさらに悪化し、ほとんど寝たきりの状態に……。

なんとかしたいと思ってAmazonで本を探していたら、『分子栄養学』という言葉に出会ったんです。その本を書いた医師の医療機関を受診し、食事指導とサプリメントによる治療を開始しました。約1年かけて、徐々に頭の働きが良くなり、日常生活を送れるくらいまでに回復しました。

検査では「異常なし」と言われていた自分の不調が、栄養学の視点から見ると課題がはっきり見えたので、原因がわかり救われた感じがしました。この経験が、薬に頼らず栄養で体質改善を目指す医療への確信につながったんです。その後、師匠である宮澤賢史先生のもとで分子栄養学を学び、実践の場を得て経験を積み、2021年9月に東京原宿クリニックを開院しました。

患者様やスタッフとの関わりにおいて、大切にされていることは何でしょうか?

患者様に対しては、身体の声を聴くことを大切にしています。検査で異常が見つからなくても、症状は患者様のリアルなメッセージです。数値だけではなく、その人の生活リズムや心の状態まで丁寧に伺いながら、一緒に原因を探っていきます。

スタッフに対しては、医療を通じて自己実現と幸福を感じられる職場づくりを目指しています。お互いを尊重し、助け合いながら、患者様にも自然に安心を届けられるような雰囲気を大切にしています。

現在、医院をされている中で感じられている課題があれば教えてください

現在の課題は大きく二つあります。

一つ目は、経済的負担とプレッシャーです。

自由診療のため、検査費用は高額になります。海外に送る特殊検査は、結果が出るまでに1ヶ月かかるケースもあるほどです。患者様側の経済的負担はどうしてもあるので、高い費用をいただく分、必ず改善してあげないといけない。そのプレッシャーは常にありますね。

二つ目は、分子栄養学が一般医療として認められていないことです。

西洋医学を専門とする医師からは「ニセ医学」と見られることもあります。実は、保険診療以外に否定的な医師が9割以上です。自由診療イコール美容医療で儲けているんじゃないかと思われがちなんですね。

患者様のご家族から「そんな怪しいものにお金を使って」と心配されるケースもあり、隠れて通う患者様もいらっしゃいます。周囲の理解が得られにくいのは業界全体の課題ですね。

今後、東京原宿クリニックをどのようにしていきたいですか?

拡大していきたいというよりは、頼ってきてくださる患者様がいれば、そちらに対応して解決していく、今のスタイルを続けていきたいと思っています。一人ひとりの患者様と向き合い、根本から改善を目指す姿勢を貫く考えです。

オンライン診療も開院当初から実施しており、全国から患者様が訪れます。関東が最も多いですが、東北や九州からの患者様もいらっしゃいます。

体調が急に悪くなった時は、当日でも来院からオンラインに切り替えられますよ。少しでも多くの困っている方を助けたい一心で、メディアでの発信や書籍出版にも力を入れていけたらと考えています。

「検査では異常なし」と言われて途方に暮れる人たちに、別のアプローチがあることを伝え続けていきます。

受診を検討されている方へメッセージをお願いします

「検査では異常なし」と言われて途方に暮れている方、どこに行っても改善しない不調に悩んでいる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

初めての方も多く、分子栄養学という言葉に馴染みがない方がほとんどです。だからこそ、丁寧な問診を通じて、なるべく不安なく、しっかりとした説明で納得いただいてから治療を始めることを大切にしています。

副腎・腸・脳のバランスを整え、サプリに頼らない根本自立した体を一緒に作りましょう。患者様一人ひとりの「身体の声」に真摯に耳を傾け、全力でサポートいたします。オンライン診療も対応しておりますので、まずはご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。当院の目指すところは、慢性的な不調から解放されることで、人生を楽しく過ごせるお手伝いをすることです。

インタビュー:中本晃太郎
原稿制作:大場吉博

原因不明の慢性的な不調に悩まれている方、「検査では異常なし」と言われて途方に暮れている方は、ぜひ東京原宿クリニックにご相談ください。2021年の開院以来、SIBO、腸カンジダ、副腎疲労、ブレインフォグなど、一般的な医療機関では見過ごされがちな症状に対し、分子栄養学の視点から根本原因を追求しています。院長の篠原が、患者様お一人おひとりの「身体の声」に真摯に耳を傾け、薬に頼らない根本自立した体づくりを全力でサポートいたします。オンライン診療も対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。